WISCの結果が出た後、私はしばらく「様子見」を続けた。
診断はつかない。療育にもつながれない。でも、しんどそうな子どもを前にして「大丈夫」とは言えなかった。
そんな宙ぶらりんの時期に、ふと思った。
「この子、このまま地元の公立中学に行って、ほんまに大丈夫なんやろか?」
その一問が、今まで頭に欠片もなかった「中学受験」という選択肢を開いた。
目次
- 「このまま公立でええんか」という、やわらかい恐怖
- 中学受験なんて、別の世界の話やと思ってた
- 本を読んで、話を聞いて、ぜんぶ違った
- 「環境投資」という考え方に出会った
- うちの子の特性と、学校選びの基準
- シンママとお金の現実
- まとめ
「このまま公立でええんか」という、やわらかい恐怖
学校は、一応行けてる。登校しぶりも一時期に比べれば落ち着いた。
でも――「問題ない」とは言えない。
友達とのトラブルは時々ある。集団の「ざわざわ」したムードが苦手で、クラス替えのたびに疲弊する。先生に「ちゃんとしなさい」と言われるたびに、本人はもうすでに「ちゃんとしようとしてる」のに、それが伝わらない。
公立中学に進んだら――もっと人数が増えて、もっとカオスな集団の中に放り込まれる。
うちの子、耐えられるんかな。
それを考えると、夜中になぜか目が覚めた。
中学受験なんて、別の世界の話やと思ってた
最初に中学受験が頭をよぎったとき、正直な第一印象はこれだった。
「いや、ウチには関係ないやつ」
理由は単純。お金がない。
離婚後のシングルマザー生活で、貯金は底をついた時期もある。塾代、受験料、制服代、入学金――なんかもう「高そう」の塊。
「見栄張ったらあかんで」「公立でええやん」「シンママが中受とか現実見て」
実際、そういう言葉も周りから飛んできた。
だから、興味はあっても「ウチには無理」で蓋をしてた。
でも、ある日ふと思った。
「本当に無理なんか? それとも、調べてもいないだけか?」
本を読んで、話を聞いて、ぜんぶ違った
まず本を読んだ。
- 📚『なぜ中学受験するのか?』(おおたとしまさ)
- 📚『中学受験という選択』(矢野耕平)
加えて、中学受験を経験した知人に片っ端から話を聞いた。
読んで、聞いて、わかったこと。
中学受験は、「金持ちか頭いい子だけのもの」じゃなかった。
むしろ、「公立の環境が合いにくい子」が選んでることが多い。
発達に凸凹がある子。集団が苦手な子。のんびりペースな子。クラスの空気についていけない子。
それって――うちの子のことじゃないか。
「環境投資」という考え方に出会った
知り合いの先輩ママに、こんなことを言われた。
「教育には、やっぱり投資する価値があるよ」
最初はピンとこなかった。「お金をかけるべき」って話かな、と思って。
違った。「その子が伸びる環境を買う」という考え方やった。
私立中学って、学校ごとに個性がめちゃくちゃ違う。
- 少人数制で一人ひとりを手厚く見る学校
- 発達特性への理解が深い学校
- 「勉強だけが人生じゃない」という空気の学校
- 好きなことに没頭できる探究型の学校
「選ばれし子が行く場所」じゃなくて、「うちの子に合う場所を探す」ための選択肢。
そう思ったとき、中学受験の意味が私の中でガラッと変わった。

発達特性のある子どもと学校選びって、切っても切れへんのです。
診断の有無に関係なく、「この子、集団の中でしんどそうやな」と感じたら、環境を見直すことを考えてもいい。
中学受験は「難関校合格」が目的じゃなくて、「子どもが安心して6年間過ごせる場所」を探すための手段のひとつ。
費用の話は別記事でしっかり書くけど、まず「選択肢として知る」だけでも、親の気持ちがラクになると思う。
うちの子の特性と、学校選びの基準
うちの子、ADHD×ASDのハイブリッドタイプ。
好きなことには過集中。ご飯も水も忘れて何時間でもぶっ続けられる。
苦手なことには死んだ魚の目で抗議。「やって」と言うた瞬間、石像モード発動。
こだわりが超強い。切り替えが激しく苦手。こういう子が「みんなと同じペースで」「一斉授業に黙って従う」環境で6年間――想像するだけで、しんどい。
だから私は決めた。偏差値で学校を選ぶのをやめる。
「この子の目がキラッとする場所」を探しに行く。
具体的に探したいのは、こんな学校。
- 少人数制で、先生の目が届く
- 発達特性への理解・配慮がある
- 「好き」を伸ばせる環境がある
- 自己肯定感を大切にしてくれる空気感
シンママとお金の現実:「どうせ無理」と「調べてない」は違う
実際問題、お金の不安は消えない。
でも、「どうせ無理」で考えるのをやめることと、「調べた上で難しいと判断する」のは、全然違う。
私は調べることにした。制度、奨学金、学費の実態、節税……使えるものを全部調べる。
そのリアルな話は、このシリーズの次の記事でちゃんと書く。シングルマザーが中学受験に向き合うとき、夜しか眠れないほどお金のことが頭を支配した、あの時期のことを。
まとめ
- ✅ 中学受験=お金持ちか優秀な子だけのもの、は思い込みだった
- ✅ 「公立が合いにくい子」が選ぶ理由として中学受験がある
- ✅ 発達特性に理解のある私立中学は存在する
- ✅ 「環境に投資する」という考え方で、選択の意味が変わった
- ✅ お金の不安は「調べること」でしか解消できない
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※この記事はコゼニー個人の体験談と一般的な情報をもとにしています。中学受験・私立中学への進学については、お子さんの状況や家庭の事情によって最適解が異なります。情報は2026年4月時点のものです。学費・制度については各学校・自治体に直接ご確認ください。


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